2025年12月2日 Vol458
提 供 日本漁船保険組合
                                                                                                                                                                                                                                   ■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

*******************************************

「IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)第103回会合(年次会合)」の結果について

*******************************************

2025年9月1日(月)から5日(金)まで、「IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)第103回会合
(年次会合)」がパナマシティ(パナマ)においてweb会議と併用する形式で開催されました。

会議には、日本、米国、カナダ、EU、中国、韓国、台湾、フランス(海外領土)、メキシコ、
エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、ニカラグア、パナマ、
ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、バヌアツ、インドネシア※1、ボリビア※1、ホンジュラス※1、
チリ※1、リベリア※1の
25か国・地域(※1は協力的非加盟国)のほか、関係する国際機関、NGO等が出席しました。

我が国からは、福田水産庁資源管理部審議官(我が国代表)ほか、水産庁、外務省、
国立研究開発法人 水産研究・教育機構及び業界関係者が参加しました。

会議の結果は、以下のとおりです。

1 熱帯マグロ(メバチ・キハダ・カツオ)
まき網漁業(※2)について、漁船毎の漁獲量モニタリングの実施等によりメバチ漁獲量が
管理されていること等を踏まえ、禁漁期間の短縮等が合意されました。
(※2 IATTC水域での我が国漁船の操業ははえ縄漁業のみであり、まき網漁業の操業はない。)

2 太平洋クロマグロ
本年7月に開催されたWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)北小委員会・IATTC合同作業部会
の結果が報告され、新たな管理方式の策定に向けて、関係国間で引き続き協議することが確認
されました(※3)。
(※3 従来の管理手法の下、太平洋クロマグロの資源量がこれまでの回復目標を達成し、
新たな段階に入ったことを踏まえ、長期的な目標となる資源の水準等を定めた上で、資源状態に
応じて自動的に計算される漁獲枠の水準等をあらかじめ設定する管理方法の導入に係る議論。)

【参考】合意された熱帯マグロ(メバチ・キハダ・カツオ)の資源管理措置の概要
(1)まき網漁業
ア 禁漁期間
(ア)年間64日間(2025年:72日間)を禁漁期間とする。
(イ)漁船毎に前年のメバチ漁獲量に応じて禁漁期間を延長する。
・1200トン以上:74日間(2025年:82日間)
・1500トン以上:77日間(2025年:85日間)
・1800トン以上:80日間(2025年:88日間)

イ 集魚装置(FAD)の使用数
一隻当たり340個以下(2025年から変更なし。)

(2)はえ縄漁業(2025年から変更なし。)
メバチの年間漁獲上限の設定(計55,131トン)
日本:32,372トン
韓国:11,947トン
台湾:7,555トン
中国:2,507トン
米国:750トン

※これらの措置は、科学的な検討に基づき、最大2028年まで延長される。

                                     水産庁国際課

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(株)農林放送事業団
H P: http://www.agriworld.or.jp
FAX:03−6260−7618         

 日本漁船保険組合
H P: http://www.ghn.or.jp/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━