2011年7月19日 Vol 168
提 供 漁船保険中央会
■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□
「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。
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ペルー水域におけるいか釣り漁船の入漁について
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6月28日付で、ペルー生産省より「アメリカオオアカイカの
商業漁獲のための暫定措置の有効期限の延長」の省令が公布され
ました。
ペルー水域で操業する我が国いか釣り漁船は、
「アメリカオオアカイカの
商業漁獲」に関する省令に基づき入漁を
行っていますが、今般の省令
公布により、有効期間が本年12月
31日まで延長されました。
なお、本省令の公布にあたっては、
事前に我が国とペルーとの間で
漁業協議が行われており
(5月24日〜27日の4日間、ペルー・
リマ市において開催)、
今漁期における入漁料、転載料及び操業水域は
昨年11月に
改正された省令と同条件でした。
ペルー水域においては、
上記省令に基づき2003年に我が国いか釣り
漁船が入漁を開始し、
それ以降毎年入漁を行っています。
2010年は4隻が入漁し、
アメリカオオアカイカを約1万6千トン
漁獲しました。
これはいか釣り漁業の海外操業における漁獲量の約9割を
占めています。
アメリカオオアカイカは、アカイカ等の国内生産が減少し
スルメイカの
価格が上昇に転じた2000年以降、安価な
加工原料として
評価されはじめ、加工業者の製品開発努力の結果、
惣菜加工品の他、
塩辛や乾燥珍味などに使用されるようになり、
今では加工原料として
重要性が高く、一定の需要が見込まれるように
なりました。
一方、昨年のアメリカオオアカイカ漁獲量が一昨年の6割程度に
とどまったことに加え、近年の燃油高騰や3月11日の
東日本大震災
によりイカの集積地を含む東北地方の港、市場、
加工場等が大きな
被害を受け、漁獲物の処理能力が低下するなど、
我が国いか釣り漁業の
経営も大きな打撃を受けているところですが、
今後も長期的に安定的な
漁場の確保が不可欠であることから、
我が国いか釣り漁船がペルー水域で
安定的な操業が可能となるよう、
引き続き最善の努力を行いたいと思います。
水産庁国際課・遠洋課
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